夏野の暇つぶ執筆

深夜アニメ初心者の夏野が暇つぶしがてらに視聴日記を書く。

『せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ』見ました。

星4.5でした

     

 

詳しい感想は続きから↓

 

 

 

 

夏野ですよね。

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あらすじ

「安土桃山くるみ」は私立笑顔ヶ丘中学に通うごく普通の14歳。ある日突然タスマニアデビル型天使「デビるん」によって、美少女魔法少女恐竜天使戦士「プリマエンジェル」の一人に選ばれ、悪の組織「暗黒ホエールズ」と戦う事に。やたら血生臭い武器を駆使し、暗黒ホエールズの怪人達を次々と粛清するくるみ。そしてその様子をただ傍観するだけで、特に何もしない男子三人組(主人公)なのであった。

 

夏野的感想

ちなみに2期の最新話&キャストのYouTubeLIVEも視聴済み。

 

まずあらすじを読んだ時点でビビッと来ました。

個人的に不条理系のギャグやシュールな空気感がツボなので、そもそも主人公の名前とか、美少女魔法少女恐竜天使戦士ってなんだ。とか。

とにかく「これは俺好みだぞ!」と一気に視聴してしまいました。

 

ギャグの内容としてはクレイジーギャグな感じですね。「ちこくちこく~~!はわわわ~~!」的なギャグ(往年のアニメ作品や特撮モノに切り込んでゆく演出多数有り)から始まる作品と言えばどういった身構えをして観ればいいかわかりやすいかな。

数分程度のショートアニメでテンポがとても良いです。美少女魔法少女恐竜天使戦士プリマエンジェルのプリマピンクであるくるみが、不条理かつハイテンションな破滅型ギャグ(?)を繰り出すんですが、それに対して傍観者の男の子3人がツッコミを入れていきます。

が、このくるみと男の子は一切コミュニケーションを取りません。一度も会話しませんし、くるみはまるで男の子たちが見えていないように振る舞います。怪人も出てきますが、こちらも男の子たちと会話はしません。が、一部エピソードで人質に取られたりゾンビにされたりと、一応干渉できる存在ではあるようです。

基本的には男の子3人と同じ視点で物語を傍観するのですが、1話の時点で作品の雰囲気がズバリ分かると思います。正直ここでうだうだレビューするよりも、まずはバリっと見てしまったほうがわかりやすいと思います。私はdアニメストアで視聴しましたが、一部エピソードは公式YouTubeで視聴できます。参考に1話をリンクしておきますね。

 

【1話】

 

私が個人的に好きなエピソードは10話でした。美少女魔法少女恐竜天使戦士プリマエンジェルのメンバーが増えるのですが、3人目がいつの間にか仲間になっていたり、必殺技の声が揃わなくて声優さんが笑ってしまう(または“笑ってしまうという演技”?)こちらもリンクしておきますね。

 

【10話】

 

なぜ10話が好きなのかというと『ジャンガジャンガコメディ』が好物だからです。

私が個人的に呼んでる名前なので一般的な呼称ではないですが、『人物たちの思惑がすれ違うことから生まれる段取りの悪さを当事者たちが認知することで自らを滑稽に感じてしまう。または認知することはなくても第三者によって言及されることによりその一瞬に笑いが生じる型コメディ』です。まあぐだぐだに自分たちで気づいているか、ツッコミによって粒立たされることによって笑えちゃう系のアレです。まさに芸人のアンガールズのネタの雰囲気は前者ですね。なのでアンガールズさんのギャグから拝借してジャンガジャンガコメディと呼んでいます。

 

ちなみにアンジャッシュもジャンガジャンガコメディなのではないかと思われるかもしれませんが、ジャンガジャンガコメディの大事な要素は“刹那感”です。

 

くるみたちプリマエンジェル3人が必殺技を叫びますが、全然合ってなくてグダグダになってる様子を、男の子たち、もしくは私達視聴者(傍観者)が「全然あってねえじゃねえか!」と突っ込める“一瞬の間”こそがジャンガジャンガコメディのキモです。まあアンガールズにおいては自分たちで笑ってしまっているところで例のブリッジに入りますが、くるみの10話においては自分たちで笑った上に男の子が突っ込むので二度美味しいです。間が絶妙なので気持ちよく笑えます。

 

アンジャッシュの場合は細かいズレがどんどん広がっていったり、すれ違いによって生まれる、事実とのギャップにより滑稽さを際立たせて笑わせるタイプなので、刹那的というよりは継続的な間で、かつ間に細かい笑いポイントが散りばめられていますね。観客は「最後にはどうなるんだろう」と期待しながらみるわけです。アンガールズのジャンガジャンガネタはすれ違いを認知した時点でほぼオチているので明確な違いがあります。もちろんアンジャッシュのネタでもツッコミは入りますから、これってジャンガジャンガコメディにおける“認知することはなくても第三者によって言及されることによりその一瞬に笑いが生じる型コメディ”と一致しているっちゃいるんですが、アンジャシュの場合は、根本的なズレを認知するわけではなく、ある一点の会話についての違和感を指摘することで、観客は「そういうことじゃないよ!」と思いながら笑うという構造なので少し違いますね。勘違いしたまま進むのがアンジャッシュ基本形ですし。

いうなればアンジャッシュは、ジャンガジャンガコメディ亜種ですかね。

 

まあ何がいいたいかというとせいぜいがんばれ!魔法少女くるみはとてもおすすめです。